Chemサロン
セミナー > Chemサロン
 放射線を用いた化学現象の研究
日 時2010年1月18日(月) 15:00より (開始時間にご注意ください)
場 所 理学部E棟 E209講義室
講師中島 覚 先生(自然科学研究支援開発センター)
要 旨  放射壊変は,不安定な原子核がより安定な状態へ移行する現象です。その際,粒子や電磁波を放出しますので,トレーサとして利用できます。また,放射壊変の仕方によっては,核外電子の影響を受け,半減期がわずかですが変わる場合もあります。
 放射線の一つ,γ線の共鳴吸収も化学状態の影響を受けます。その変化から原子価状態やスピン状態の情報が得られます。測定は,吸収体を試料とする場合が一般的ですが,線源を試料とすることもできます。
 今回のケムサロンでは,放射線を利用して私たちが進めてきた研究,これから進めたい研究をご紹介します。
世話役塚原 聡(理学研究科化学専攻)
(内)7425/tsukahara[at]hiroshima-u.ac.jp


 イオン−分子錯体の赤外分光と反応
日 時2009年6月29日(月) 16:30より
場 所 理学部E棟 E209講義室
講師井口佳哉 先生
要 旨 イオンが自然科学の様々な場面で重要な役割を果たしていることはみなさんよくご存知でしょう。例えば,手元にある有機化学や無機化学の教科書を適当にぱっと開くと,かなりの確率でイオンを表す(+)や(-)の記号が目に入ってくると思います。本当は誰にとってもなじみ深いはずのイオンですが,その性質を,イオン1個1個の個性(そのイオンの質量や原子核の配列,電子の状態など)に注目して調べることは実はそれほど簡単ではありません。本講演では,イオンと中性分子で構成されるイオン−分子錯体に対して,赤外分光法を用いることにより得られた最近の知見について紹介したいと思います。

学部1-3年生の来聴を歓迎します!
世話役塚原 聡(理学研究科化学専攻)
(内)7425/tsukahara[at]hiroshima-u.ac.jp