要旨 |
2004年、火星探査機ローバー1号機「スピリッツ」と2号機「オポチュニティ」から送られてくるメスバウアースペクトルより、鉄ミョウバン(ジャロサイト)が存在していることが分かった。ジャロサイトは水酸基を持ち、火星に水分が存在した重要な証拠になっている。このメスバウアー分光法は核ガンマ線の共鳴吸収を観測するものであるが、核外電子と相互作用して吸収位置がシフトしたり分裂したりする。それにより化学状態を知ることができる。
演者は物性発現の源である金属と様々なデザインが可能である有機配位子からなる錯体に興味を持ち研究を進めている。本セミナーでは、メスバウアー分光法の説明と、この分光法を用いて演者らが進めているスピンクロスオーバー錯体、混合原子価錯体の研究を中心に紹介する。 |